行政
総務部 県民情報広報課
番組や動画などを通して
県の取り組みを発信する。
Profile
永島 政宏 入庁13年目
前職は金融機関。前職での仕事の中で、農業への関心が高まり、「県職員なら何かしらの形で関われるかも」との想いから平成23年度に入庁。
以来、農林水産部、県土整備部、保健医療介護部、企画・地域振興部を経て、令和5年度より現職。
―仕事内容を教えてください
「県民情報広報課」という名前のとおり、県の取り組みなどを県民の皆さんに向けて発信することが私たちの役割です。
私の担当は、(1)福岡県の“知ってトクする”情報を発信する県広報番組「優&舞の知っトク!ふくおか」、(2)広報紙「福岡県だより」を若い世代にも親しんでいただくため、ロバートの秋山竜次さんを起用したPR動画「余箇(よか)健(けん)のハイコレ!」、(3)福岡県の魅力をお伝えする県政広報動画「HKT48の福岡撮影中。」の企画・制作などです。
これらに加え、新聞やホームページを活用して知事の活動報告を発信したりします。
―仕事で印象に残っていることはありますか?
現在の部署で初めて広報という仕事に携わり、「伝えること」がどれだけ大切で難しいかに気づきました。
県のさまざまな取り組みが県民の皆さんに知られていないということも多く、有益な情報をきちんとすべての県民の皆さんに届けたいという思いがあります。
ただ、簡単にはいきませんので、単に発信するということではなく、ターゲットに届く伝え方も工夫しなければいけません。
若年層に向けてはYouTubeも活用して情報発信しており、県公式チャンネルの登録者数や動画の再生回数の伸びを目にすると「多くの方に見ていただけているなあ」という喜びを実感できます。
―働きやすさを感じる点を教えてください
私の場合は、前職の金融機関でも福利厚生が整っていましたので、「大きく改善された」という印象ではありませんが、一般的には休暇制度や扶養手当・住居手当といった手当関連も充実していると思います。
もちろん職員一人ひとりが責任を伴う業務を行っていますので、「いつでも自由に休みが取れる」というわけにはいかないこともありますが、私たち県職員から働き方を良くしていかないと、民間にも広がらないと思うので、今後も改善されていくのではないでしょうか。
私自身も、管理職として部下に背中を見せるため、積極的な休暇の取得や定時退庁に取り組んでいます。
―入庁前後でイメージのギャップを
感じるところはありますか?
県職員が、こんなにも幅広い経験ができるとは思っていませんでした。
私一人がこれまで携わってきたことだけでも、農業協同組合の検査、県土整備に関する予算や人事、難病やアレルギーなどの疾病対策、そして現在の広報と、次々と新しい業務にチャレンジしてきました。
チャレンジというと聞こえはいいですが、異動で決まるので常に未知の世界に飛び込む感じですね。
戸惑うことや苦労することもありましたが、想像の及ばない新しい環境だからこそ大きく成長できるのではないでしょうか。
―福岡県の職員として実現・達成したことを教えてください
保健医療介護部に配属された際、それまで医療に携わったことがなかったので、まずは自分なりに難病やアレルギーなど担当する病気について勉強し、少しずつではありますが知見を深めました。
その中で、アレルギー疾患は、原因や症状、発症する環境が人によってさまざまであることを知り、同時にインターネット上にはさまざまな情報があふれているため、情報の選択が難しく、「苦しんでいる人が適切な情報を得られていないのでは」という問題があることが分かりました。
その問題を解決するため、県医師会や医療機関などと協力して、患者やその家族など、さまざまな方に適切な情報を提供するための相談窓口を開設しました。
開設までは大変な道のりでしたが、県のアレルギー疾患医療連絡協議会の委員をはじめ、協力いただいたすべての方に本当に感謝しています。
―今後、取り組んでみたい仕事はありますか?
私は福岡の農業に関わりたいと思って入庁しましたので、高齢化や担い手不足という農業の課題解決に取り組んでみたいです。
安定して利益を出せ、きちんとした休みが取れるような、法人化された農業がもっと増えれば、若い世代も後継者として、または新規参入者として手を挙げてくれるのではと期待しています。
農業は自然環境に左右されたり、個人では規模拡大も難しかったりと、課題はあると思いますが、少しやり方を工夫して、例えば廃校になった旧校舎を、自然エネルギーを活用した農業工場にできないかなど、農業については素人ですが私なりに色々と考えています。
私自身の経験からも、一般行政職というのは「想像もしていなかったことに挑戦できる仕事」だと思います。
私にとっての農業のように、「こんな仕事をしてみたい」という人にとっても、「色々なことをやってみたい」という人にとっても、仕事を通してたくさんの刺激と発見があるはずです!